著者 岩崎一郎
発行 (株)サンマーク出版
2020年10月30日 初版発行
脳科学者・医学博士
(1)科学的に幸せになれる「脳の使い方」、幸せになれない「脳の使い方」
「幸せになろう」と追い求め過ぎない、「幸せになりたいと願っても、実際の幸せには繋がらない」と言えます。
幸せになりたいと願うことは、今の自分は幸せでないと自分を悲観していることにもなり、ますます幸せを遠ざける結果になります。
人が幸せに生きるには、非認知能力(意志力、諦めない力、情熱、自尊心、社交性、自制心、協調性等)を鍛えることが大切です。
エゴを少なくし、セルフレスな状態にすれば、幸せを感じます。
脳磨きとは、島皮質を鍛え、脳全体をバランスよく協調的に働かせるようにすることです。
島皮質は、脳のなかで「ハブ(中継地点)」のような役割をしています。
幸せになりたいと願うことは、今の自分は幸せでないと自分を悲観していることにもなり、ますます幸せを遠ざける結果になります。
人が幸せに生きるには、非認知能力(意志力、諦めない力、情熱、自尊心、社交性、自制心、協調性等)を鍛えることが大切です。
エゴを少なくし、セルフレスな状態にすれば、幸せを感じます。
脳磨きとは、島皮質を鍛え、脳全体をバランスよく協調的に働かせるようにすることです。
島皮質は、脳のなかで「ハブ(中継地点)」のような役割をしています。
(2)脳の回路にポジティブな変化をもたらす「感謝」
感謝には、恩恵的感謝(Doingの感謝)と普遍的感謝(Beingの感謝)があります。前者は、ポジティブな成果を得たから感謝する、後者は、感謝の気持ちをいつも感じている心のあり方のことです。感謝を感情の一つとして捉えます。
脳磨きでは、特別なことがなくても常に感謝の気持ちを持つことを目指します。
常に感謝の気持ちを持つには、感謝することを習慣づけることが大事です。
脳磨きでは、特別なことがなくても常に感謝の気持ちを持つことを目指します。
常に感謝の気持ちを持つには、感謝することを習慣づけることが大事です。
(3)「前向きな気持ちが人生を変える」を脳科学的に裏付ける
脳は、ネガティブバイアスが備わっているために、ネガティブな刺激の方に強く反応します。この脳の特性を知り、前向きになる脳の回路を普段から意識して鍛えることが大切です。
自然に前向きになる秘訣
❶気持ちが前向きになった過去の経験を思い出す
❷喜び、希望、ほこりなどを感じる
❸ポジティブな言葉がけをする
❹楽しむ(一生懸命に集中している状態)!
❺笑顔になる
❻自分から元気な挨拶をする
❼小さくても、できたことに目を向ける
❽できる→やる気を実践する(やる気はできるから湧いてくる)
❾小さくても成長に目を向ける
❿ネガティブな感情にも意味がある(大切な役割がある)
自然に前向きになる秘訣
❶気持ちが前向きになった過去の経験を思い出す
❷喜び、希望、ほこりなどを感じる
❸ポジティブな言葉がけをする
❹楽しむ(一生懸命に集中している状態)!
❺笑顔になる
❻自分から元気な挨拶をする
❼小さくても、できたことに目を向ける
❽できる→やる気を実践する(やる気はできるから湧いてくる)
❾小さくても成長に目を向ける
❿ネガティブな感情にも意味がある(大切な役割がある)
(4)島皮質を鍛える「良き人間関係」
脳科学的に見ても、人が幸せに豊かに生きていくためには温かい人間関係が大事です。
たった一人でも心を通わされる人がいれば脳は磨かれます(人間関係で大事なのは量より質)。
相手を「仲間・同士・共同体の一員」として受け止める共同体思考の脳の使い方が心を一つにできる人間関係を作ります。反対の脳の使い方は、エゴが強くなる個分離思考です。
「脳力は努力によって伸ばすことができる」という共同体思考を持つと自分の成長も他者に成長も見つけやすくなります。相手が成長サイクル(体験→振り返り→次の行動)を回せるようなポジティブな関わりをします。
共同体思考の脳は、ほめる代わりに共に喜び、励ますことをします。
共同体思考の脳は、「相手の存在そのもの」に感謝し、一緒にいられることを喜びます。
脳は、他者の存在から力を得ています。
たった一人でも心を通わされる人がいれば脳は磨かれます(人間関係で大事なのは量より質)。
相手を「仲間・同士・共同体の一員」として受け止める共同体思考の脳の使い方が心を一つにできる人間関係を作ります。反対の脳の使い方は、エゴが強くなる個分離思考です。
「脳力は努力によって伸ばすことができる」という共同体思考を持つと自分の成長も他者に成長も見つけやすくなります。相手が成長サイクル(体験→振り返り→次の行動)を回せるようなポジティブな関わりをします。
共同体思考の脳は、ほめる代わりに共に喜び、励ますことをします。
共同体思考の脳は、「相手の存在そのもの」に感謝し、一緒にいられることを喜びます。
脳は、他者の存在から力を得ています。
(5)人のためという「利他の心」は脳の機能をもっとも高める
共感と利他的行動は、快感をもたらすドーパミング分泌を増やします。共感力と利他力があわさると前向きになります。
人に何かをしてあげること、人の幸せを思いやることは、自分の幸福感を長続きさせる効果があります。
脳はもともと利他的にできています。利他的な脳の使い方の方が、利己的な使い方よりも人としては自然体でエネルギーを多くは必要としません。
相手に共感し利他的行動を取ることが、未来予測の精度を高めます。
人に何かをしてあげること、人の幸せを思いやることは、自分の幸福感を長続きさせる効果があります。
脳はもともと利他的にできています。利他的な脳の使い方の方が、利己的な使い方よりも人としては自然体でエネルギーを多くは必要としません。
相手に共感し利他的行動を取ることが、未来予測の精度を高めます。
(6)身体と心を整え、脳を成長させるマインドフルネス
マインドフルネスを習慣化すれば、脳の老化を防止し、記憶力もアップします。
マインドフルネスの実践は、免疫力を高め、認知症にもかかりにくくします。
また、お腹の脂肪量やストレスホルモンが減ったり、頭痛や腰痛の痛みを軽減させます。
マインドフルネスの実践で、島皮質の活性が高まり、注意散漫から集中状態(フロー状態)への切り替えがしやすくなります。「いま、この瞬間」に集中できれば不安も少なくなります。
マインドフルネスの実践は、免疫力を高め、認知症にもかかりにくくします。
また、お腹の脂肪量やストレスホルモンが減ったり、頭痛や腰痛の痛みを軽減させます。
マインドフルネスの実践で、島皮質の活性が高まり、注意散漫から集中状態(フロー状態)への切り替えがしやすくなります。「いま、この瞬間」に集中できれば不安も少なくなります。
(7)大自然で感じる「Awe(オウ)体験」で脳はどうなるのか?
大自然や大宇宙の悠久さや広大さを前に、自分の存在の小ささを感じると脳は活性化し、謙虚な気持ちになり、寛容で道徳的になります。
Awe体験をすると、いまだけでなく、時空を超えた未来の社会や人の役に立とうとする、広い視野の脳になります。
Awe体験をすると、いまだけでなく、時空を超えた未来の社会や人の役に立とうとする、広い視野の脳になります。
(8)感想
「脳を磨けば、人生が変わる」という一文からスタートする本書には、将来の希望を与えてくれます。日本の幸福度は、世界的にも低いですが、脳磨きが歯磨きのように習慣化されれば、日本全国、幸福感で包まれるでしょう。
脳磨きは、決して難しいことではなく、心のもち方次第ですぐにでも実行できます。本書では、6つの脳磨きを提言していますが、250もの論文を調査し、科学的根拠に基づいているので、説得力があります。
脳神経科学の発達は、我々の将来を明るくする機会を与えてくれます。この知見を活かすか活かさないかは自分次第です。
6つの脳磨きは、慶應大学の前野教授が提言する幸せの4因子(やってみよう!因子、ありがとう!因子、何とかなる!因子、ありのままに!因子)とも重なり合います。
脳磨きは、決して難しいことではなく、心のもち方次第ですぐにでも実行できます。本書では、6つの脳磨きを提言していますが、250もの論文を調査し、科学的根拠に基づいているので、説得力があります。
脳神経科学の発達は、我々の将来を明るくする機会を与えてくれます。この知見を活かすか活かさないかは自分次第です。
6つの脳磨きは、慶應大学の前野教授が提言する幸せの4因子(やってみよう!因子、ありがとう!因子、何とかなる!因子、ありのままに!因子)とも重なり合います。