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自己肯定感が高まる習慣力

著者 三浦 将

発行 三笠書房

2022年2月5日 第1刷発行

(株)チームダイナミクス代表取締役

(1)これが自己肯定感の正体

自己肯定感とは、自分にダメ出しをせず、自分のことを認めたり、自分にOKを出したりすることができる感覚です。自分という存在をそのまま「まるごと受け入れる」ことです。
自己肯定感は、元々十分に備わっています。

自己肯定感を持てない人の7つに特徴
❶欠乏感を満たすやめに、他人と比較ばかりしている
❷「他人がどう言うか」を、度を越して気にする
❸所属するものとアイデンティティを同一化しようとする
❹多様な意見を受け容れられない
❺自己顕示欲が強い
❻相手には「自分のことを分かってほしい」と期待する
❼結局、自分のことばかり考えている

自己肯定感が低いのは、能力のせいではなく、「~でなければならない」という強い思い込みが色濃く影響しています。恐れを感じさせる思い込みが人を苦しめます。

人とのつながり感覚がないと、人の自己肯定感はあがりません。

自己肯定感は、「どれだけ自分のことを受け容れているか」の指標です。
良いとか悪いとか、できるとかできないではなく、どんな自分も受け容れられているのが、
完全な自己受容の状態です。状態がNGでも、存在自体はOKです。

(2)思い込みを外す3ステップ

STEP① 自分の中の「思い込み」を見つける
→自己否定の原因になる思い込みからは、恐れにかられているmustの感覚が生まれている。そんな感覚を強く持つ思い込みを書き出す。

STEP② 「やらないこと」を見つける 
→「どうでもいい」ものと、そうでないものを切り分ける。
  気にしないという状態になれると、人生はかなりラクになる。

STEP③ 頑固な思い込みを解消する
→思い込みは、潜在意識にこびりついているので、潜在意識のプログラムを外さないと行動は変えられない。

(3)思い込みを解消する2つの習慣力

それまでとは違う行動を習慣化することによって、毎日の生活パターンを変え、思い込みを潜在意識レベルで解消します。潜在意識の特徴は、「現状維持したがる」ことなので、習慣的に変えていくことは、潜在意識の抵抗に遭いにくいです。

「must」が「want」に変わると潜在能力が発動します。本来の自分らしいパワーの発揮につながります。

思い込みを解消する習慣力① 例外を見つける
→例外を口にすると、思い込みの基盤がグラつき、小さな行動変化(スモールステップ)を
自分にもたらす。習慣化する過程で、潜在意識の中の思い込みがどんどん書き換わっていく。

思い込みを解消する習慣力② あだ名をつける
→自分の思い込みに気づき、その思い込みをキャラクター化することによって、自分を客観視し続ける習慣。自分を俯瞰し、その思い込みと自分とを切り離す。

(4)自己肯定感を高める3つの方法


①自分の価値に気づく
→短所を長所に変換してみる。

②「自分を育てるコーチ」を心に宿す
→小さな行動1回1回にOKを出す(実際に口に出す)。きちんと自分を認める機会を増やす。

③「当たり前」を感謝に変える
→感謝すると良いことが集まってくる。当たり前と思うと感謝できない。
その日に感謝したことをノート(感謝ノート)に3つ書く習慣をつける。

(5)自分を変える2つの習慣

「然るべきことを習慣化すれば、天才レベルのことができるようになる」(ウイリアム・ジェイムス)「飛べるハードルを飛び続ける」ということです。

自分を変える習慣の秘訣① 目的を具体的にイメージする
 →「何のためか」が「本当にやりたいこと」として腹落すれば、自ずとあなたの内側から強いモチベーションが湧いてくる。
「自己肯定感が十分に上がったとして、本当はどうなるといい?」と問いかけてみる。
自己肯定感が上がったその先をイメージしてみる。その時に、理屈ではなく、自然に感じる感覚に素直になることが大切。

本当の目的が見えてくると、「できない」「才能がない」と自分を否定していたことが、あまり気にならなくなる。

自分を変える習慣の秘訣② 飛び越えられる低いハードルを設定する
→習慣化のポイントは、強い意志を使わなくても飛び越えられる低いハードルを設定し、まずは3週間続けているという事実を作ることにある。

(6)自己開示で潜在能力が解放される


自己受容が進むと、外に対して隠すものがなくなり、自然に出てくるものが自己開示です。
自己開示できる”安心安全なコミュニティ“を持つことも、自己肯定感を上げる大切な要素の一つです。

プロジェクト・アリストテレスの結果から浮かび上がった問題は、会社では「本当の自分」を押し殺して、「仕事用の別人格」を作り出していること。


(7)感想

頑固な思い込み(must)は、潜在意識にこびりついているので、習慣力を発揮して取り除くということは理に適っていると思います。

これは、無意識(無行動)を意識化(習慣化行動)して、無意識行動へとバージョンアップ(自己理解の深まり)する過程です。結果的に自己肯定感が高まります。

本書のキーワードとして、自己受容、自己肯定感、自己開示が挙げられますが、判断や評価を保留して、存在(Be)をまるごと受け容れる自己受容がスタートだと思います。

自己受容しないで、自己肯定感を高めたり、自己開示しても、結局、欠乏している部分は他者から補ってもらわないと自分理解が深まらないという問題が生じます。

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