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拙著の書評をいただきました!その4

私が所属している日本キャリアデザイン学会が発行している

キャリアデザイン・ニューズレター 第199号 (令和3年4月15日発行)に、

秋田県立大学の渡部先生の書評が掲載されました。

学生に対する指導方法や伝え方までご教授いただき感謝しております。

「もし、アドラーが「しゅうかつ」をしたら」長田邦博著(幻冬舎MC)

                         秋田県立大学   渡部昌平

 大学生向けの就職塾「アドかつ塾」を主宰されているキャリアコン

サルタントの方(本学会賛助会員)が2021年2月に刊行された本書

ですが、表紙のデザインが秀逸であり、中身も図表を多用していて見

やすく分かりやすくなっています。「長いコロナ自粛生活で、自分の

人生と生き方について深く考えさせられ」、「その結果として筆者独自

の答えを出して、初めて世の中に発信したのが本書」なのだそうです。

「しゅうかつ」には(1)就活(ブレない自分軸をつくる)、(2)習活(社

会が求める人財になる)、(3)充活(人間力を磨きより良く生きる)の

3つの漢字を当て、社会に出る前の大学生に向けて就活のみならず習

活、充活も意識してほしい、という思いを込めて書かれたそうです

(若手社会人にも読んで欲しい由)。

 本書は、序章がアドラー心理学入門、第1章が就活について、第2

章が習活について、第3章が充活について、第4章がより良く(幸福)

生きるためのライフデザインということでまとめられています。序章

だけで参考文献にアドラー関連の書籍が30冊以上並んでおり、著者

がアドラー心理学について並々ならぬ熱意で学んだこられたことが伝

わります(ヒューマン・ギルド認定勇気づけトレーナーの資格をお持

ちだそうです)。第2章以降は「36年間のビジネス経験(現場経験)」

の個人的見解や価値観が入っているところもあるように思われますが、

アドラー心理学を中心に据え、稲盛和夫さんやマズローあるいはフラ

ンクルなども引用しながら、いろいろな考え方を提示しています。著

者は就活では自らのライフスタイルを深く分析し、働く目的を明確に

せよ、習活ではIQ・EQ・SQを高め、挑戦・変革・統制せよ、充

活では仲間を勇気づけ、共同体に貢献せよ、人間力を磨け、と言いま

す。第1章以降で40冊以上の参考文献並んでおり、著者が本書執筆

に当たって並々ならぬ勉強をされた(自分の人生と生き方について深

く考えられた)ことが伝わります。

 本書はアドラー心理学が好きな方あるいは就活学生、就活学生を支

援する方にとって、読み物としても楽しく分かりやすく読めると思い

ますし、250ページで税抜1200円という価格はかなり良心的だと思

います。努力とか向上心、貢献などの言葉に嫌悪感を覚える方、就活

のテクニックのみを求める方には本書は不向きと思いますが、就活や

社会人生活で何を目指したらいいか分からない学生等には、(好き嫌

いは分かれるかもしれませんが)一定の参考になるのではないかと思

います。さらにちょっと無茶な期待としては、願わくは「人生の目的

や劣等感、自分の課題を書き出す」であるとか「周囲の社会人に働き

がいについてインタビューしてくる」、「アルバイトにどう取り組むと

顧客満足度を上げられると思うか書き出し、実行した結果も書き出す

」、「期間を定めて自分企画を企画し、実行したら評価する」、「何に挑

戦し、何を変革し、何を統制するか、具体的に言葉にして書き出す」、

「人間力のバランスシートを作る」などの学生向けのワークシートが

具体的に入っていたりすると、ただ読むだけでなく読者たる学生も主

体的に本書に参加できるのではないかと思いましたが、そうしたワー

クシートがないことが本書の価値を落とすことはないと思います。

 著者は「人生には正解はない、あるのは解釈だけである。であれば、

meaningful(意味で充たされた)な人生にしよう!」という言葉で本

書を締めくくっています。学生のこれまでの人生を承認し、勇気づけ、

未来に向けて前向きに進んでいけるようになることを私も祈っており

ます。

 昨年はアドラー生誕150年だったのだそうです。アドラー心理学や

学生の就活にご興味のある方、仕事について悩んでおられる若手の方、

本書はamazonにもレビューが載っていますので、そちらもご参考に

してください。

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